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一肇さん「少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語」

これはおもしろかった! 「乙一、心乱れる。綾辻行人、困る!」「僕が死んだら、この本を棺桶に入れてほしい」という刺激的な惹句が目に止まり、手に取った。一肇さんは初めて目にする作家だけど、プロローグを読んで、これは当たりだと直感した。 映画をめぐる大学生たちの熱い青春小説。コミカルで個性的なキャラクターたち。笑いあり涙あり、謎もあり。思いっきり惹き込まれた。映画が主題なだけあって、文章から受ける視覚的なイメージが強い。読み終わったあとも、いくつかの重要な場面の美しい映像が目に浮かぶ。

野崎まどさん「know」

本屋で偶然見かけて、野崎まどさんの名前は知らなかったのだけど、ピンときたので衝動買い。当たりだった。本屋でのこういう新しい出会いは楽しい。 京都を舞台に、情報インフラが革新した近未来を描くSF。 電子葉が人に植えられるのはさすがにまだかなり未来の話だろうけど、スマホがあっという間に普及して、専門家でもマニアでもない人達(子どもたちも!)が日常生活の一部として当たり前のようにネットに常時接続するようになった現代を見ると、絵空事とも思えない。 最近、ウェアラブル端末がポツポツ出てきているようだ。スマホのように普及するのかわからないけれど、少しずつ身体ととネットとの境界はあいまいになっていくのかもしれない。

米澤穂信さん「クドリャフカの順番」

今年初ですね。あけましておめでとうございます。 年末から米澤穂信さんの古典部シリーズをまとめて読みなおしていた。「ふたりの距離の概算」まででは、「クドリャフカの順番」がいちばん好きだ。 多彩な文化部がこれでもかと登場する文化祭を多視点で追いかけていく。まるで文化祭を訪れてあっちこっち歩き回っているようでわくわくする。いろんな場所にちりばめられた謎が収束していくのも楽しい。 学園ミステリに文化祭はよく合う。

恩田陸さん「図書室の海」

再読。もう何度目だろう。 ふと短編が読みたくなると、恩田さんの作品に手をのばす。 「図書室の海」はその中でもお気に入りの一冊。 「物語」を読んでいる幸せ。語られなかった世界への想像。 この本には、長編の世界の一部が描かれた作品が多い。 「イサオ・オサリヴァンを捜して」の長編はぜひ読んでみたいと思う。

ディアスと月の誓約

乾石智子さんの「ディアスと月の誓約」。 万華鏡のような言葉で紡がれる、厳しくも美しい異世界。月に照らしだされた凍てつく雪原が印象的。

十角館の殺人

あまりにも読むのが遅すぎた。 綾辻行人さんの「十角館の殺人」。26年も前からこんな本があったなんて。

新世界より

貴志祐介さんの「新世界より」読了。 数年前に先輩がおもしろいよと言っていて気になっていたけれど、これまで貴志祐介さんの作品を読んだことがなかったこともあり、なんとなく手を付けられずにいた。 最近本屋でふと目に止まったので思い切って買ってみた。分厚くて読み応え十分と期待していたけれど、期待以上。まさかこんなに読むのがやめられないとは。読み終わったあともしばらく物語の世界が頭から離れない。この感覚はなかなか味わえない。